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Google フォトが有料化するので Synology Photos の自動バックアップに乗り換えた

2021年6月3日

NAS があった

DS216j

Google フォトは2021年5月まで『高画質』(高画質圧縮)での保存なら無料かつ無制限で使えたが、2021年6月から Google ドライブの容量を消費するようになった。
無料の15GBまでで足りなくなった時に有料プランに切り替える必要がある。

Google フォトは、検索機能が非常に優れていて気に入っていた。
しかし、今後は写真や動画が溜まるほど月額が高いプランが必要になっていく…
Amazon Photos(プライムフォト)に乗り換えれば RAW でも無制限で最強かと思ったら、動画が5GB超は有料だった…

最終的に自宅の NAS に入れておくのが一番安い(多分)という結論になった。

まず NAS からやっていく

Synology Photos

現在自宅で使用している NAS は Synology のDS216j。
ここに Synology Photos を入れて、Google フォトっぽいものにする。

Synology Photos なら、スマホで撮った写真を NAS に自動バックアップしたり、共有したり、外で見たりできるらしい。すごい。

ただ、Synology Photos を使うには NAS の OS を最新の DSM 7.0 にする必要があるのだが、現在 DSM 7.0 が RC 版である点には要注意。
間もなく正式版が出ると思われるが、まだ不具合が残っている可能性はある。

For evaluation only

ここからは最悪 NAS が再起不能になっても自己責任となる。
私は念のため、別の HDD に現在の NAS の中身をバックアップした。結構容量があったので5時間位かかった。

というわけで、バックアップ後に早速 DSM アップデートを行う。

DSM 7.0 にするには、手動アップデート用に pat ファイルを入手する必要がある。まず以下のページを開く。

https://www.synology.com/ja-jp/beta/2021_DSM_7_0_RC/release_note

『Synology Download Center』を押す。

Synology Download Center

ドロップダウンメニューを、『NAS』→ 使用中の NAS モデル名、と順に選択し、下に表示される DSM 7.0 の『ダウンロード』を押す。

ダウンロード

DSM_[ここにモデル名などが入る].pat というファイルがダウンロードされたことを確認したら、DSM にログインする。

DSM のトップ画面 →『コントロールパネル』→『システム』カテゴリーにある『更新と復元』
を開く。

更新と復元

現在の DSM バージョンが、普段のアップデートで最新版になっていれば『DSM 6.2 …』と表示されているはず。
(※以下の画像では、私が手動アップデートしてからスクショを撮ったため、既に7.0 になっている。)

6.2であれば、7.0にアップデートできる。6.2になっていない場合は、先に6.2にアップデートしてから、再度この画面を開く。
というわけで『DSM の手動更新』を押す。

DSM の手動更新

『参照』を押し、先程ダウンロードした pat ファイルを選択してから、『OK』を押す。

pat ファイルを選択

後は画面に従ってアップデートを進め、アップデート完了を待つ。

DSM 7.0 へのアップデートが完了したら、
DSM のトップ画面 →『パッケージセンター』→『ベータパッケージ』
を開く。
『photos』のキーワードで検索して、Synology Photos を見つける。

パッケージセンター

『ベータ版を試す』を押してインストールする。
Node.js もインストールされるとかなんとかメッセージが出てくるが、そのままメッセージに従ってインストールすればよい。

Synology Photos のインストールが終わったら、ユーザーと権限の設定を行う。

DSM のトップ画面 →『コントロールパネル』→『ファイルの共有』カテゴリーにある『ユーザーとグループ』
を開く。

ユーザーとグループ

今回写真管理用のユーザーを新規作成するので『作成』を押す。
(既存ユーザーで写真管理も行う場合は、既存ユーザーの編集で『アプリケーション』タブの権限を追加するだけでよい。)

ユーザーを新規作成

好きなように名前とパスワードを入力して『次へ』を押す。

名前とパスワードを入力

次の、グループ、共有フォルダ、ユーザークオータの3つの設定はそのままでも問題ないため、『次へ』を押して進め(設定を変更したい人は変更してから進め)、アプリケーション権限の設定画面で『Synology Photos』にチェックを付ける。
NAS 内のフォルダで直接写真を触る可能性がある場合、Windows なら『SMB』、Mac なら『AFP』にもチェックを付けておくとよい。
チェックを付けたら『次へ』を押す。

『Synology Photos』にチェックを付ける

次のユーザー速度制限も設定不要なので『次へ』で進め、最後に『完了』を押して設定完了。

ユーザー設定完了

次に、バックアップした写真を外出先でも見られるようにするため、QuickConnect も設定する。
コントロールパネルの『接続性』カテゴリーにある『外部アクセス』を開く。

外部アクセス

『QuickConnect を有効にする』にチェックを付け、『QuickConnect ID』欄に好きな ID 名を入力してから『適用』を押す。
既に設定済みの場合は何もしなくてよい。

QuickConnect を有効にする

以上で NAS 側の設定は完了。

設定した QuickConnect ID と、ユーザーの名前・パスワードはスマホアプリで使用する。

スマホから使う

スマホで Synology Photos のアプリをインストールする。
インストール後のアプリ名が『Photos Mobile』と表示されるのが微妙に分かりづらいなぁ…と思いながらアプリを開く。

Photos Mobile

『承認』を押す。
(多分『スキップ』を押しても進める。私は今後のアプリ改善に役立ててもらうために、デバイス情報とクラッシュログを提供することにしたのであった。)

『承認』を押す

DSM で設定した QuickConnect ID、アカウント名(ユーザー名)、パスワードを入力し、『ログイン』を押す。

ログイン

初回起動画面をスワイプして進める。

初回起動画面

最後に自動バックアップの設定画面が表示される。
今後スマホで撮る写真・動画から NAS へのバックアップができればよい場合は『新しい写真のみをバックアップ』を選択し、『画像バックアップを有効にする』を押す。

自動バックアップの設定画面

既にスマホに入っている写真・動画も NAS へバックアップしたい場合は『すべての写真をバックアップ』を選択すればよいが、初回バックアップに時間がかかる可能性がある。
私は、これまでの写真は、後で PC を使って NAS に入れる予定なので『新しい写真のみをバックアップ』を選択した。

それにしても、ボタンには『画像バックアップを有効にする』という実行内容を書いてあるだけなのに、その横で唐突に『今ではない』と意思表示しているのが気になって仕方ない。

さて、残りの設定も進めていく。
『続行』を押し、写真へのアクセス許可の選択画面で『すべての写真へのアクセスを許可』を押す。
(スクショでは英語表示になっているので『Allow Access to All Photos』を選択している。)

写真へのアクセス許可

『続行』を押し、通知許可の選択ダイアログが表示されたら『許可』を押す。
通知が不要な場合は『許可しない』を押す。

通知許可

以上でアプリの設定も完了。
スマホで撮影した写真・動画が自動バックアップされるようになったはず。

試しにスマホで写真を撮ってから Photos Mobile アプリを開いてみると、写真が自動的に NAS に保存され、アプリ上に表示されるのが確認できる。
(iPhone アプリはバックグラウンドでバックアップ処理ができないため、Wi-Fi で NAS と同じネットワークに接続している時にアプリを開くことによって、バックアップ処理を動かす必要がある。この点は Google フォトと同じ。Android アプリならバックグラウンドで勝手にバックアップしてくれるのではないかと思われる。)

自動バックアップ

数日様子を見ているが、私の環境では NAS もスマホアプリも特に支障なく稼働している。

ちなみにバックアップされた写真・動画は、NAS の /home/Photos(または /homes/ユーザー名/Photos)に保存される。

また、アルバムを作れば、アルバム内の共有ボタン(上向きの矢印がついたボタン)から共有も可能。
共有リンクを公開して共有するか、非公開のまま NAS 内の他のユーザーのみを招待して共有するかを選べる。

共有

これで写真と動画のバックアップ、共有、出先での閲覧など、基本的なことは Google フォトと同様にできるようになった。

以下のような Google フォトの機能は使えなくなったが、改めて見ると無料で利用できたのがおかしいレベルの機能なので仕方ないとも思える。
・AI を使用した高度な画像検索
・AI を使用したアニメーション・コラージュ自動生成
・Google のインフラによる堅牢なセキュリティと冗長性

とりあえず NAS でバックアップや共有が手軽にできるようになって大満足。すごい。

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